リサイクル率が高い県ほど
ごみが減るとは限らない、というデータの話
「リサイクル率が高い自治体ほど、埋め立てるごみ(最終処分量)は少ないはずだ」——日本ごみ処理ダッシュボードのデータで、この直感がどこまで正しいかを検証してみました。都道府県別のリサイクル率と最終処分率(総排出量に占める最終処分量の割合)の相関係数を計算すると-0.558。方向性としては直感どおり負の相関ですが、"強い相関"と呼べるほどではなく、いくつもの例外的な県が存在します。
両方が優れている県、両方とも厳しい県
鳥取県・山口県・岡山県は、リサイクル率が全国トップクラスで、なおかつ最終処分率も低い「優等生」の組み合わせです。逆に和歌山県・大阪府・福島県は、リサイクル率が全国最下位クラスで、最終処分率も高いという「両方とも厳しい」組み合わせになっています。ここまでは直感どおりです。
| 都道府県 | リサイクル率R | 最終処分率 | 傾向 |
|---|---|---|---|
| 鳥取県 | 28.5% | 6.4% | 両方優秀 |
| 山口県 | 27.5% | 4.8% | 両方優秀 |
| 岡山県 | 27.0% | 4.3% | 両方優秀 |
| 和歌山県 | 12.4% | 12.8% | 両方厳しい |
| 大阪府 | 12.9% | 12.2% | 両方厳しい |
| 福島県 | 13.1% | 11.7% | 両方厳しい |
「例外」が教えてくれること
一方で、この傾向に当てはまらない県も少なくありません。北海道はリサイクル率23.0%と全国平均をやや上回る水準にあるにもかかわらず、最終処分率は17.2%と全国最悪。広い土地に恵まれ埋立処分場を確保しやすいことが、最終処分量そのものを減らす動機になりにくい可能性があります。
逆に、三重県・佐賀県・静岡県は、リサイクル率が18〜20%台と全国平均程度でありながら、最終処分率は3.2〜4.6%と全国トップクラスの低さです。これらの県では、資源として再利用する量を増やすというより、焼却によって埋立量そのものを徹底的に減らす(減量化率を高める)ことで、最終処分率を下げていると考えられます。
| 都道府県 | リサイクル率R | 最終処分率 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 北海道 | 23.0% | 17.2% | リサイクル率は平均以上なのに最終処分率が最悪 |
| 三重県 | 20.4% | 3.2% | リサイクル率は平均的でも最終処分率は全国最低 |
| 佐賀県 | 19.4% | 4.1% | 同上の傾向 |
| 静岡県 | 18.2% | 4.6% | 同上の傾向 |
この事例から学べること
「リサイクル率が高い=環境に優しい自治体」という見方は、半分正しく半分は単純化しすぎています。最終処分率・減量処理率・1人あたり排出量など、複数の指標を組み合わせて初めて、その自治体のごみ処理の全体像が見えてきます。
本サイトのダッシュボードでは、指標を切り替えながら都道府県・市区町村を比較できます。リサイクル率だけでなく、最終処分率もあわせてチェックしてみてください。
都道府県別のリサイクル率・最終処分率を、指標を切り替えて詳しく見てみましょう。
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